prêt-à-porter

私が関わった人間は全て私の作品である

「世界的都市」


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銀座でバーテン四年やっていました、と言うと大阪の人はちゃんと引いてくれる。彼らは大阪を愛しているのではなく、東京に引け目を感じている。だから大阪を愛すのよ。彼らは中目黒や恵比寿や代官山というワードを聞くだけで構えるのだ。東京人にとって、東京なんていう概念はそもそもない。それがわからないとその差もコンプレックスも埋まらないわよ。

結局東京だってロンドンだってパリだってその都市で生まれた父や母をもつ人間なんてほどんどそこにはいないのよ。世界的都市というのは結局田舎者の受け入れ地や単なるブランド街として在るだけなの。だからその東京人だとかってのは本当はいないのよ。江戸っ子のことを本当は言うのよ、人形町日本橋、水天宮前、人形町のような町で昔から暮らしているような人たちのことをね。

例えば対抗する都市が国内にある場合なんてのはまずはその国は都市なんかではなくて単なる田舎なのよ。世界的都市を田舎にできる者なんてのは本当に数少ないの。
だから大阪人と東京人のマインドは全く異なるもので、極端に言ってしまえば真逆のものなのよ。

いつか大阪で西成出身の年上の人間が言った。
東京へ行ったけど、やっぱり俺は田舎もんだった、と。
そして続けた。
でも東京の人間は矢張り大阪を下に見ている、と。

でも俺はそうじゃないと思う。
大阪人だから○○だなんて概念、東京人にはそもそもないのよ。あ、大阪の人だ!くらいのもんなのよ。

もしかしたら先ほど紹介した江戸っ子である真の東京人は大阪の人に対して、大阪人の思うような東京人の考えを持つかもしれない。

でもお生憎様。
今東京にいる人はほとんど地方、田舎出身者なの。そうなのよ、年末年始なんて銀座には人っ子一人いないわ。当たり前よ、みんな飛行機や新幹線で、それこそ自分の国へ帰ってるのよ。

東京やロンドンやパリなんていう世界的都市はそうやって成り立っているのよ。

アメリカがいつでも異人種を受け入れて大きくなったように。その不確定要素、異人種がその組織を大きくするのよ。そうやって世界は回ってる。世界的都市はそうして出来ている。


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