prêt-à-porter

私が関わった人間は全て私の作品である

「虎とウサギ」

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この世の中の人間をざっくりと二つに分けると虎とウサギに分けられる。ライオンとシマウマという言い方もできよう。

虎である私は、私のこのスタイルをウサギにまで強要できないし、しない。でも強要できないのだとしたら彼らはいつだって私たちに殺される対象である。だから私はこれからお腹が空いていればウサギを殺すだろうし、お腹が空いていなければ見向きもしないだろう。
しかし、私が本当に相手にすべきだったのは虎だったんだ。私はウサギとも仲良しになれると少し理想的に過ぎていた。私はあなた方と食う食われるの関係でない次元でのコミュニケーションが取れると信じていたのだ。だが、それは誤りだった。

虎の桜さんの言う、私が何故その次元にまでわざわざ下りて行って話をしては喧嘩をしているのか理解できないという意味が最近わかった。私はいつもウサギに向かって草食動物の肉のうまさについて話し掛けていたのだ。理解できなくて当然である。彼らはいつだって私たちにとって捕食される対象なのだから。

メンヘラでもいいのよ、でもお願いだから本気でメンヘラしてちょうだいね。

私はあなたの怒りや苦しさ、寂しさ、哀しさが生まれた瞬間からどう経過し、どう外に表れているのかをちゃんと把握、理解できている。
だけど、あなたは私のそれを理解できない。それが生まれた瞬間やその途中経過がわからないばかりか、それが外に出た時ですらそれが見えていないみたいだ。そんなものは対等でない。

ウサギであるあなたが怒るのも無理はない、その理屈、私にはわかる。でもそうやって怒る対象が、私にわかるくらいはっきりしているのならいいのよ。私はね、その対象が何なのかあなたには理解されないのよ、見えていないのよ。
だから私が怒っている意味もあなたにはわからないのよ。こればっかりはね、説明してもわかりようのないようなものなの。あなたには見えていないのだから。でもその状態って、とてもじゃないけどイーブンだとは思えない。

これを見てもらうにはね、私と同じ様に毎秒苦しんでいなくてはならないの。あなたがこれを見るには、今現状本当に見えていないのだとすると、恐らく十年は見えないわね。
そうするとよ、私は十年これをあなたと共有することができないということになる。あなたはその苦しみを想像したり考えたことがあった?

あなたと私は存在している次元が違うの。
例えばその次元というものは次元が高い=頭がいいだとかそういうことではない。あなたの景色、私は見ることができる、想像することもできる。
でもね、私はそこにいたくないの。私は誰を相手にする場合でも本気を出したいの。あなたもどうせなら私に本気を出させたいでしょう。そういうことなの。私は知らないで幸せになるより知って不幸になりたいの。事実以外いらない。ほんの少し真実を見ることもあるだろうけれど。

ええ、とても残念よ。
でもね、私と接する前に自分が本気で生きているかどうか問うて欲しかった。
せめて自分が虎であるか、ウサギであるかは認識してから私に近付いて欲しかった。もう誰も虎の振りをして、私に近付かないで。
私はね、誰よりも生身なの。中途半端な覚悟なら要らない。あなたの覚悟って、私からするとただ自己満足的で、ただ優しい、ただ思いやりがあって、ただ好きなだけ、そういう感じなの。私はね、そういうものを一切、信じていないのよ。

だって、はっきりと言って、そのくらいのことなら誰にでもできることなのよ。誰もが感じている不幸や宿命なのよ、そんなもの。
それが私のより劣っているということではない。あなたにとって、あなたのその怒りや苦しみや寂しさ、哀しさは大問題だと思う。とても辛いとも思う。でもね、私はそこにはいたくないの。

だって私はそこを経ているんだもの。その怒りや苦しみ、寂しさ、哀しさの対象が何なのか考えたことがある?
草ばっかり喰らうあなたにはわからない。
あなたが私と同じ次元でコミュニケーションをはかるには、肉食でないという宿命を呪わなければならない。それでも私は草を食うんだという意志の強さを、覚悟を、本物の勇気を、あなただけのポリシーを持って生きて欲しい。その時にやっと私とあなたは食う食われるの関係の次元にないステージで、冗談を言い合えることでしょう。


ほら、干支で言えば虎とウサギは横並びでしょう。

そう願いながら……


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