何番がお好き? vol.68
- 映画『男はつらいよ』の一番の見どころは、寅とリリーの恋模様だろう。まるでフランス映画に出てくる男女のような大人っぽい関係にウットリする。寅はリリーとは似た者同士だと言うが、リリーはそう思っていない。だからリリーは何度も結婚し離婚するのだ。寅には「家」がある。その差はとても大きい。
- 私以外の人間が存在する理由が私の世界の中では、ない。
- 人と話すのは疲れる。緊張するからだ。そして自分を守るために私は喋る。確かに、他者がいなくては自分の存在を証明することなんてできないわけだが、私は恐らく、私はあるということ、それを他者という人間を介さずに証明したいのだと思う。要するに、私は私があることを私で証明したいのだ。
- 社会と個人。在野でいたいと思った瞬間、それは在野とそうでないものを意識している。その瞬間、在野でもなんでもなくなると思うの。
- 私が二十歳前後に信じて崇拝した「未来の私」は存在し得なかった。それは今となってわかることだが、あの頃描いたものに取って代わるようなものが、果たして今の私に描けるだろうか。
- 俗世間に媚を売り、いわゆる人間に成り上がろうとする時、私たちはいずれにしても「個」でなくなる。
- 残るものは、すべて他者、他物だ。ハナから我々は自分のものなんて何一つ持ち合わせていなかったんだ。私のこの身体だって、この思想だって、この常識も癖もすべて私のものではなかったんだ。それに気付けた時、私は私でなくなっていた。
- 女にモテるための要素の一つに、本当に女が必要だと心の底から思っていることが挙げられると思う。それは別に女が好きでなくてもいいということだ。女が嫌いで嫌いで仕方がなくても、必要だと思っているかどうかがポイントなのである。
- サプライズでプロポーズできる男が男らしくて、女に言われて結婚したやつが男らしくないだなんて思わない。やっぱりそういうものの見方をしたくない。もちろんその通りの人もいる。そいつらとわたしの言っている人間を見分けられる人間だけをわたしは信じている。
- 私は、基本的に全体が見えてこない限り派手に暴れたりはしない人種なの。だって怖いじゃない? 私が知らないゾーンやラインで罠を仕掛けている人だっているかもしれないでしょう。
- 「しかし私は迷信深い。万一息子が事故に遭ったり警官に撃たれたりした場合は心穏やかではなくなる。独房で首を吊ったりしても同じこと。例え雷に打たれて死んでもだ。私は諸君の中の一人の仕業と思う。決して許しはしない。」映画「ゴッドファーザー」より
- 私は返事を待った。一日中、ポストの前で待った。しかし、届かなかった。気がつくと、私は手紙を出していないばかりか、紙や封筒、そしてペンさえも揃えていなかった。それでも私は今日も待っている。明日も待つことになるだろう。
- みんな個人的な悩みを抱えている。どれほど馬鹿げていようが、それを批判したりする権利など誰もが持っていない。
- 私は基本的には超だらしがなく、テキトーなので、よく周りの皆さんにご迷惑をおかけします。O型だからなのか、楽観主義者だからか、本当に“大体”で生きてきました。しかし、こと仕事に関しては、なるたけ時間通りに、丁寧に、ちゃんとやっているつもりです。それはなかなか骨が折れるもんです。
- ある意味では、作品と作家は別物だと思う。私は、どれほど作り手が人格破綻者だろうが、“いい作品はいい”論者です。
- 考え方というのは、その人間そのものである。
- こちらが完全に正しいとしても相手を責めることは、私の罪悪感に火をつける。例えば、相手を責めていないとしても、いわゆる普通の会話をしていても、この自分の「温度」は相手にとって適切かどうか悩みに悩む。だから、気を許せて話せた試しなんてない。いつだってアウェイ、万歳。
- 私が人前で不機嫌になるのは、その人のことが好きな証拠だ。
- 死ぬということは美味しいということだ。
- 私の言葉はね、19歳の女の子が20歳になるためにあるのよ。
- たとえば、ぼくは女の子に元気が出るようにと本をプレゼントすることができる。たとえば、ぼくは女の子に元気が出るようにとデザートを買ってあげることができる。
- 持って出掛けた傘を、ちゃんと持って帰ってくることができるのが大人だと思う。
- たとえば、罪悪感。たとえば、責任感。たとえるとするならば、落ち葉。
- でも、メールが来ることが事前にわかることはよくあるんです。ネタばらしをすれば、それは私がそう願っているからであり、そう仕組んでいるからなんです。
- Twitterで、社会に対してではなく、恋人や不倫・浮気相手などの好きな人に対して何か言っている人の方が好き。人間って感じがするし、それはそれはとっても哲学的なことを、誰しもが言っていたりするから。私が欲しいのは、不特定多数にかける言葉でなく、特定の人にかける言葉なの。
- その人の為だけに考え作った言葉は、誰もが見れるような場所にどれほど晒されようと、それそのものの力は一切衰えない、と私は考えます。言葉を発した人が、誰かに見てほしいという邪な考えを持ったとしても、それは言葉を紡いだ後、あるいは前のことだからです。
- 言えば言うほどドツボにはまるから言わないという選択肢は、私にはないの。そのまま地獄に落ちようが、言い続けるの。いいの、私の人生は私のものだから。ただ聞かれたら、その動機や構造を何から何まで説明できなくてはならない。
- 結局、私たちは“お母さん”のために生きている。
- みんな結局、“お母さん”に褒められたくて生きているのよ。絶対そうよ。
- どんな人だろうと組織だろうと、そこで機能しているシステムさえ理解できれば、私はちゃんとそれに合ったものを提供できる。セオリーさえわかっちゃえば、例外にも対応できる。エアコンの単純な温度設定だけでなく、風向きや風量みたいなものもつかんでから、私はその部屋に入りたいの。
- その場面においては「調和を乱すことこそが、調和」という美を私は信じている。
- 私はズルい。だから他人のするズルにすぐ気付いてしまう。私はズルい。でも私は私がズルいことを知っているから、人と関わる時には、相当な覚悟がない限りズルしないの。
- 私、本当異性の友達に恋愛感情を全く持たないことで有名なのよ。男友達だとは思っていない。とにかく妹みたいな感覚に近いと思う。ヤリたい妹に昇格したら、嫁にする。
- すべては行動力。
- 「本当の武道は、怪我をしないで長生きすることだ」
- 夫婦別姓の違憲訴訟は、壮大なのろけであり、金持ちの暇つぶしである。
- 私の言葉は、全部ダブルミーニング。
- なるべく分かりにくい文章を書きたいと昔から思って書いてきた。でも、分かりにくい文章を書くには、分かりやすい文章を書けなくてはならないことに気づく。
- 中二病って、ドストエフスキーの『罪と罰』をブックカバーをかけないで、その表紙を見せびらかすことではなく、それをハシタナイと思い、わざわざブックカバーをかけて電車でその本を読むことなのよ。わかるかしら。もうこういう考えを持った時点で中二病なのよ。だから私は表紙を見せびらかして読むの。
- 世界はおにぎり化した。そして混沌としているように見える浮世は、実はピザ化しているのだった。
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@pourguoi 秋人間