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prêt-à-porter

私が関わった人間は全て私の作品である

『ピンクの女』

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起きると女が横で寝ていた。
午前3時だった。
村上龍のエッセイを読み、紫陽花の葉を千切りフライパンで炙り、ヤクみたいにして吸うと本物の様な味がするとのことで、それを試した日のことだった。
机の上にはグラスが2つあり、氷が溶け赤いリキュールだったものがピンク色になっていた。
その一つには液体とほぼ同じ色の口紅の跡がついていた。
僕はどうやら、この女とヤクをやり(紫陽花だが)一緒に甘い酒を飲み寝たらしい
女の脚を見るのが好きな僕は脚にしかかかっていなかった毛布を胸にだけかけ、脚を眺めた。その部屋のカーテンは迷彩柄で、且つピンク色だった。女の乳首を覚えていないが、ここまで来たら恐らくピンク色だろう。
この空間の色という色は全てがピンク色なのではないか、と気になり僕は色んなものを探し始めた。
しかし最初に見た机の下に置いてあった女のペディキュアが紫色で、そのゲームは呆気なく終了した。
僕は丁度その時、自分を格好いいと言ってくれる女とそうではないが何かアーティスティックな刺激を与えてくれる女のどちらがいいか考えていた。
突然、隣で寝ていた女が「ひろし!」と叫んだ。
寝言にしては、はっきりと聞こえた。
ちなみに僕はひろしではない。
いや、もしかするとひろしなのかもしれない。
思い出した、クラブに行ったのだった。
またふと気付く、僕は女より玄関に近い方で寝ていた。女は窓側に寝ていた。僕は嬉しくなった。どんな状態でも紳士主義を忘れない人間だということを再確認できたからだ。
女の顔はわりとタイプだ。タイプだが、少しのっぺりとしすぎている様な気もした。
鼻は細く高く、鼻の穴の形がもしかしたら一番大事だと思っている僕には凄く理想の鼻だった。
「話したいことがあるんだ、君が好きだ」と私は小さく、そう本当に小さい声で聞こえないくらい小さな声で女の耳元で言った。矢張り私は好きなのだ。好きでもない女とは寝ないという私の筋を通した。いや正当化したいだけなのかもしれない。順番は逆なのかもしれない。が付き合いたいと思っている。今日は満月でとても綺麗だった。統計的に見ても満月の夜は事件やらが多い。私はベランダで大好きなキャスターマイルドを吸った。目の前には真っ暗な世界が広がっていた。右手で自分の首を触ると肌がツヤツヤで気持ちよかった。煙草を半分ほど吸うと目の前に、右目の前に午後の紅茶が現れた。私の大好きなストレートティーだ。「キャスターとこれはセットなんでしょ」と甘い声で女が言った。そう色で言うとピンク色の声だった。いきなり起きてきた女にびっくりすることはなくそのまま右手で受け取った。後ろを振り返ると顔と顔が5センチくらいしか離れていなかった。女はキスをしてきた。右手の午後の紅茶と左手の煙草を両方とも落としてしまった。靴下をはいていなかったので足の上に落としてしまい、アチッと熱くはなかったがリアクションをした。女は冷静に煙草を広い、三階だったマンションから下へ投げ中へ入ろうと言わんばかりに手を引っ張った。私たちはただ添い寝をしてそのまま寝た。どうやら失恋をした女らしい。朝、いや昼というか夕方に起きた女が話してきた。私は乳首が見たくてしょうがない衝動に駆られ懇願して見せてもらった。女からして左の乳を見せてもらった。ピンク色だった。またピンクを探すゲームを始めようとした時に女は抱きつき、またキスをしてきた。女が一緒に映画を観に行きたいと言うので何を見ようかと話し合ってる時にりゅうから電話があり、来てくれと言われたので私は彼女の電話番号だけ教えてもらい、また会いに来ることを約束した。女は引き止める様子もなかった。が、ピンク色のマニキュアをしていたことに気付き、またゲームを始めたくなったが、また今度にした。りゅうがいる曙橋までタクシーに乗ってりゅうに会うとりゅうはピンク色のビーチサンダルを履いていた。柄にもない色だったので笑ってしまった。世界は繋がっていることを知った

2009年12月20日

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