prêt-à-porter

私が関わった人間は全て私の作品である

「病気の女」一筆書

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私は病気の女を沢山見てきた。私がその病気とやらに魅力を感じてしまうからかもしれない、または私がそれを引きつけてしまうからかもしれない、あるいは私が病気だからなのかもしれない。


現代では病気の定義を定めることが大変難しい。例えば、医者の定めたものや薬を飲んでいる者、または一般の人とは(極端に)違うこと(異常であること)。

ただ、それは統計学的に見て、ということなんだろう。私が見てきたという病気、それは医学的に、科学的に根拠のあるものでないものを指す。今回、私が病気であると診断した人間は皆病気であるということなのだ。その様な前提の元この話は続く。みんな自分が病気だなんて思ってもいないから。私が診断をしてあげる。

私という似非医者は、病気に対してだけ診断ができ、その人間性までもは恐らく診断ができないと言いたいとこだが、真逆である。ほとんどはその人間性から来る病気である。考え方、そして何より多くは世間体や社会通念、一般常識に自分が押し潰されている場合に病気になる。勿論、多少は私のエゴイスティックな診断も加えられることになるだろう。

そして私は苛まれている、私自身が本当は病気であるということに。私はそれに気が付いている。でもその様にして自分が病気であると気付いている女がこの世には極端に少ない。

私から見ればほとんど全ての女が病気で、先程も書いたが、その原因となるものは大概がこの世間一般に蔓延る社会通念や一般常識、テレビや雑誌というメディアによる情報操作と自分の本当にやりたいこと、信じていること、嫌いなこと、好きなこととの折り合いをつけられない頭の悪さ、意志の弱さ、根性や気合のなさから来るものだろう。


回りくどいが、私の一番好きな病状というのは、病気はあれど回復に向かっているものだ。自分の運命を呪いながらもそこから一人で助かる術を模索する。日々致死量クラスの毒を飲まされながらもそれを自分の中でだけ浄化させ生きる。そんな病強な女を私は女として認定しよう。


病気であることは、真っ当な人間なら然るべき状態であるのだ。


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