prêt-à-porter

私が関わった人間は全て私の作品である

「ご主人様」

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私はよく自由人であると揶揄される。
あなた方はあなた方よりも私が制約やルール、秩序や順番、責任と重圧を背負っているとは思わないだろう。

士農工商の時代、最下層級にえたひにんがいることで農工商は自我を保っていたとされる。

あなた方も其れとちっとも変わらない。

自分よりも給料の少ない人や長い時間働いている人、親や子のいない他者を見下し優越感に、満足感に浸っている。
自分がその立場に立つことだけはどうしたって許さないだろう。
その立場に立った時だけ哀しみ苦しみ嘆き他者に、神様に宗教に頼る。



神はどんな手も下さないから神である.


あなた方が私を見て優越感を、満足感を覚えるのならそれで構わない。
何を言われても私は世界平和、地球平和を望んでいる。


あなた方の様に赤信号で必ず止まる人種にはわからない。
あなた方の様に赤信号で渡って車に轢かれた時に裁判沙汰にする人種にはわからない。

私たちが猫の様に見えるだろうか。

猫は、自由気ままな動物ではない。
ましてやペットでもない。

飼い主が餌をくれ、いい環境を与えてくれるから甘んじているだけ。
甘えたい時に甘え、一人で過ごしたい時には一人で快適に過ごしている様に見えるだろうか。


私たちにはあなた方には到底見えない制約やルールがある。あなた方よりももっと律儀に忠実に其れらを守っている。そうでなくては生きていけないのよ。
ルールを破る時は唯運命の相手と出会う時。

あなた方にわかるかしら?
一人寂しく飼い主の胸を借りずにすすり泣くことがある。

私たちを自由気ままな動物だと思ってもらっても一向に構わない。
だけど身に覚えのない誹謗中傷はそれ以上やめて。

私たちはあなた方とちっとも変わらない。
寧ろもう少し人生を律儀に生きている。

あなた方には宗教があるのではないの?

宗教のない人間に
制約やルールのない人間に

私たちのこの自由な暮らしの何がわかるって言うの?

私たちはね…



さぁご主人様に甘える時間だ。



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