「エリーゼのために」が流れた。机の上にある携帯が震えていた。量子力学的に言えば、それは私には詳しくはわからないが、厳密には人間だってものだって何だって小刻みに震えているらしい。20世紀の象徴であるコンクリートの壁を人間の拳で殴った場合、とんでもない確率だが、すり抜けても何らおかしくないと聞く。私たちは21世紀へどのように向かったのか。拳で壁を壊したのか、すり抜けたのか、それともその壁を全身のバネを使って飛び越えたのか。越え方にも色々な越え方が存るし、また超えなきゃいけない壁なんてものも実際は一切存在しない。全ては自分の思い込みだ。it's up to you.