prêt-à-porter

私が関わった人間は全て私の作品である

「二人きり」

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二人きりになっても大丈夫?

こわくない?

そんなに信頼してないね、目を見たらわかる。

でもさ、ほら、なんでここにいるの?

なんで入ってきちゃったの?

出たかったら言って、ドアを開けるから。

僕が入ったからには、扉は閉めるよ。

だって、「開けたら閉める」ってのが基本だろ。

 

ぼーっとしてるね。

でも、こちらが見ると目で追うね。

いっそのこと、無視してくれたら楽なのに。

どうしたの? なんかあったの?

相談できることなら、話は聞くよ。

どうした? こわいの? 大丈夫?

 

まだ出て行かないの?

どうしたんだよ。

珍しいじゃないか。

先からドアを眺めている。

出て行きたいの?

 

すっかり箱座りなんかしちゃってさ。

なんなの、落ち着いちゃってるの?

それなら、いいよ、ほっておくよ。

 

好きにしな。

 

2018.6.22.猫との会話

 

「電話機を蹴ったのを見た」

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心のどこかで気になり、好きな人がいて、その人とついに対面した。(お互いにタイプではなかったはずだ。)初めて会ったが、私のある行動を指摘されいきなり嫌われたんだ。私はそれを取り返そうとする。しかし挽回のチャンスをくれるくらいには相手は私に興味があるようだった。二人になって、肩を抱き寄せた。嫌いじゃないんだ。超恋だった。不利な始まりが逆に燃えた。いいところも悪いところも含め思った通りの人だった。

仮にドラマだとしたら、主題曲は平井堅/楽園♪

どうしようもなくなった私は自分を責めることにも疲れ誰かに抱きしめられたいと思った。その日夢を見る。私はいつの間にかそこで出会った長い髪の女の肩を抱き寄せていた。確かに私がその女を慰めていた。しかしその実、私がその女に慰められていた。「あなたが電話機を蹴ったのを見た。嫌い。終了」。私は今まで何度も夢の中でその女に出会っていた。でも今回は以前と違う。初めて肌に触れることになった。その女の「嫌い。終了」と書かれたメモ用紙を見るなり、私は言い訳をした。「そういうこともわかってやっている」私が説明し尽くすと、その女は身をゆっくりと私に預けた。AはBになった。衝動みたいなもので何かを決めてしまうことをよしとしない私がいる。ただ、同時に衝動以外で何かを決めることなんてできないとも思っている。本来の私、なんて話をしてしまうと、もう何もかもがご破算だ。本来の私がこの世に立てるチャンスはそうない。そんなものはただ家のなかでだろうと思う。助けて。夢を見た。

2017.5.14.秋

私の叫び 88

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  1. 嘔吐2018
  2.  
  3. 人生を振り返ってみると、これまでたくさんの屍を踏み越えて生きてきたんだな、と思う。それでようやっと今ここにいる。私は何度も死に、また生まれ変わり今こうして生きている。それは記憶の中にある。何度も何度も死んだ。何度も何度も生き返った。そして生きた。『100万回生きたねこ』みたい。
  4.  
  5. 確かに、顔も知らないでよく愛してるなんて言えるよね。いくら能天気で夢想家の私でも阿呆だと思える。そんなことはあり得ないはずだからだ。愛してるって感覚は、実体のある対象ありきじゃないのか。そうでないとしたら一体なにを愛してると言うのだろうか。結局、共同体グループのなせる業か。
  6.  
  7. なんかが覚醒しそう。生まれそう。なんだ、これは。変な感覚。不思議。今まで「生理」みたいなのはよくあったのだけど、これは恐らくは「悪阻」だ。まさか。鳩尾から子宮あたりに明らかに違和感がある。なにか得体の知れない大きなものがある。生まれるのかも。吐き気しかしない。食欲がなくなる。大きな消しゴムで消しても、ここだけ残る感じ。単なる葛藤、悩みの可能性もある。恋とかはもっと「上半身的なもの」なんだよな。性欲は「下半身的なもの」。でも、そのちょうど中間にあるもの。これは、なんだろうか。気持ち悪い。苦しい。吐き気がする。笑っちゃう。2018.6.20.
  8.  
  9. おもしろいよね、二度と会えないほうが怖いのに、会うなら会うで、こんな自分が他人様に気に入られるはずがないと思うから会いたくないと背反する。でも本当は知ってる。いま悩んでいるラインのことはこれにまったくもってなんの影響も与えないことを。ただ私が俯瞰で見られるのは、ここまで。2018.6.20.
  10.  
  11. 「私は一週間前に死んだ篠島(しのしま)が歩いていた。」保坂和志/『未明の闘争』
  12.  
  13. 主審のさじ加減で決まるというのは確かに不公平かもしれないが、私はそれはサッカーにとって公平だと思っている。
  14.  
  15. 同世代っぽい人たちを電車で発見したが、ああもおじさんに見えるのか。
  16.  
  17. 「極端な話ですが、ほとんどの男の人は、ほとんどの女の人をレイプできる物理的な力を持っていると思っています。自分の言うことを聞かせるために力を使えば、無理やりですが、言うことを聞かせることができる。その場合、女の人はそれに従わざるを得ない状況に追い込まれてしまう。父親や彼氏、男友達らによって、少なからずそういう経験をしてきた女性たちは、どこかで男性を『おそれている』と私は思っています。そんな時に男性である私が、その女性たちと、ある意味で『男』を感じさせずに、どう人間対人間として接すればよいのか、を今まで考えてきました。」
  18.  
  19. 文章が上手/下手ではなく、自分の文脈を持つということだろう。文体というのか。人に読ませるためでなく、自分の納得する文章が書きたい。ただそれだけ。文章の良し悪しはわからないけど、私としては文章って切り口(入り口)から、どうぐねぐねするかが大事。最近、ぐねぐねの構造が見えてきた。
  20.  
  21. 「人に本当に優しい人間が一番怖い。裏がありそう、とかいうのではなく、本当に優しいということはつまり相手の状況を的確に慮る洞察力と賢さがあり、その上で思いやりをもって振る舞える度量がある。そんな人と接するのは自分が試されるようで怖い。そしてその怖さが好きだ」長嶋祐成さん
  22.  
  23. パッションフルーツとドリアンのどちらを食べようかな、とか言っていたい。
  24.  
  25. 一瞬怪しかったけど、私にとって世界で一番難しい乗り換えに成功しそう。笹塚→明大前→新代田へ行くのだが、この井の頭線の仕組みはまったくもってわからない。たぶん少しでも気を抜いたら、吉祥寺とか八王子に行っちゃう。
  26.  
  27. とりあえず一試合通して走れる体力と筋力をつければ、日常生活ではどんな人にも勝てる。
  28.  
  29. 「泉」の凄さ。それを作った人が誰であろうと、それを出品したことに意味がある。コンセプチュアルとは。
  30.  
  31. 何日か前に言われたことが、今まで生きていて一番嬉しかった言葉だと思う。その時には突然すぎて、あんまりよくわからなかったのだけど、今では何度も何度も自分の意識が、脳が、体が反芻する。痺れる感覚が襲う。それは紛れもなく、同時に、あるいは数秒前に私が言った言葉だった。その瞬間にわざわざ噛み締めることなく、ただ時が流れているという感覚、とっても不思議な体験だった。大事な言葉だとわかるけど、時は止まらないという素晴らしさ。まさに、“いま”という感じの言葉だった。2018年6月17日

 

私の叫び 87

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  1. 私は父に幼い頃から、「男だって、料理が作れて、洗濯ができて、自分のことは全部自分でできなくちゃならない」と言われ続けてきた。まぁ、彼はすべてが軍隊式でならなきゃならない論者なのだけど。でも、それがマインドフルネスってことなのよ。自分のことをすべて自分ができるってこと。
  2.  
  3. 私だけかな、靴下とかアンダーウェアって洗濯して畳んでちゃんとしまっているはずなのに、いつの間にかなくなっていっちゃう。靴下なんか片方だけのがもう五つもある。神経衰弱みたいになんかの拍子で出てくることもあるだろうからキープしてあるけど、ホルモンみたいに捨てるタイミングがわからない。
  4.  
  5. 日本人の家には、みんな家紋があるって本当? そういうの憧れちゃう。
  6.  
  7. 買わなきゃいけない本。性食考、MARCH、日本のヤバい女の子、中動態の世界、緑色のうさぎの話、この地獄を生きるのだ、コンビニ人間、走れ、オヤジ殿、菜食主義者、庭、退屈をぶっとばせ!、ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと。二、三万かかる。
  8.  
  9. 殺生が悪いのではなく、ただ単にありがたくいただくことしかできないわけだよ。
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  11. カッコ悪いことを晒すことがカッコいいってことも十分にあるでしょう。
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  13. 筋トレは、世(余)を救う。
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  15. 電子レンジや洗濯機、ステーキや午後の紅茶、マンションやアパートじゃないんだから、本は50年後、100年後にも読まれなきゃならないわけだよ。それが本ってことでしょう。私はそう思っている。
  16.  
  17. 解説者が「うまッ」とか「うぉぉぉお」とか言うのはナシだと思うのだけど。
  18.  
  19. 今回のW杯は、8年前と同じく日本全敗と予想します。優勝は手堅くブラジルといきたいところだが、アルゼンチンにします。何を隠そう、前回のドイツ優勝を私は当てました!
  20.  
  21. 難しい言葉を使うと、地元でサッカーをやる人たちには伝わらない。そういうワードが一発で通じないことが悪いのではなく、そういう言葉でしか話せない自分が悪い。でも、一度目はマックスで話すよ。ただ、それらを一度聞いて勉強する気にならない彼らにも納得いかない。でも何も言わない、他人だから。
  22.  
  23. 昨日のサッカーで、キャプテンが24歳の子に「誰とセンターバックを組むのが一番いい?」と聞くと、「ぽんさん(私)が一番やりやすいです」と言ったのを聞いて大満足。
  24.  
  25. 「俺はリーディング・シュタイナーの力を持っている。全ての世界線の記憶を持っているんだ。そんな俺だからこそわかる。お前と共にいた3週間、いや、それよりもずっとずっと長い時間、お前と共にいた俺だからこそわかるんだ。どの世界線の、どの時間、どの場所にいようとも俺はお前が好きだった。改めて言う、牧瀬紅莉栖、俺はお前が好きだ。お前はどうなんだ。今この時この瞬間、お前は俺のことをどう思っているんだ。」岡部倫太郎
  26.  
  27. 日本の諸々の問題は、加害者の経験はあるが、「ちゃんとした」被害者の経験がないことに関係があると思う。また、加害者の責任の所在がはっきりとわからない点にもある。よく言われるが、いじめた側は覚えていないが、いじめられた側は覚えているというやつだ。いじめられないと、わからないこともある。いじめられた側は強くならなきゃならない。それはそういう暴力に対抗しろ、ということではなく、次の場面で自分が誰かをいじめてはいないか、と考えることだ。自分がやられて嫌だったことを自分が誰かにしてはいないか。私が思うには、日本人は戦争についてずっとずっと反省せずにここまで来てしまっているように思える。
  28.  
  29. 電車に乗っていても、女の人に挟まれたら、女にならなきゃってオセロ・ルールを適用したくなっちゃうから、じっくり本が読めない。でも、本を読んでいる時に考えたことがその本の内容だとか言っちゃっている自分としては、仕方ない、これが『日本の気配』なんだと思うようにする。
  30.  
  31. 女の子みたいだけど、舌打ちする人と突然大声を出す(トップギアに入る)人とため息を吐く人が苦手。単純に怖い。あと、そんなこともコントロールできないのか、と疑問に思ってしまう。でも、それがプラスのやつなら平気。テンション高まって突然大声を出すのは大丈夫。マイナスから生まれるものならとても嫌だ。

 

2018.6.16.秋

私の叫び 86

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  1. 極端に言えば、席を譲るために席に座るのかもしれない。それが別に気持ちよくなるためとか、自尊心を保つためとかじゃなくて、いかなる場合でも一番困っている人を見つけ助けるための訓練として。
  2.  
  3. おじいちゃんと男の子の二人組に席を譲ったのだが、おじいちゃんを座らせているのは偉いぞ。偉いぞ。いいぞ。かっこいいぞ。
  4.  
  5. なんとなくわかってきたけど、私はこれまで目に見えない暴力と闘ってきたのかもしれない。相撲の外国人問題に始まり、日大のアメフト問題、いまの安倍政権、ハリルホジッチの解任問題は、私からすると通底している。すべて自分の足で立っていないことに問題がある。自分の足で立つこと、自立すること。
  6.  
  7. 怒りがあるうちはまだ企画になるのだけど、最近はもう結局かなしくなってしまうから、今のところ、それを企画にしようとは思えない。なんかもう他人事じゃなすぎて他人事になってしまう。とにかく、私はね、かなしい。イジメもヘイトもやる方もやられる方も気持ちがよくないはずなのに。
  8.  
  9. 基本的に飛行機に乗りたくないから、北海道にも長崎にも行けていない。一緒に死んでもいいと思える人が同乗するなら、乗るかも。それ以外は陸路をとりたい。これまで何十回も飛行機に乗っといてこれだもんな。でも、空中でなんか起きたら抵抗できないじゃん。マジでパラシュートをくれるならいくらでも乗る。高所恐怖症だけど、ある程度死ぬことが確定していて、飛行機に乗りパイロットにこの命を預けるくらいなら、一生に一度の、最初で最後のスカイダイビングをする。選択肢がないという事態に耐えられない。あと、私は地に足ついたこの身体を信じている。ちなみに、私と飛行機に乗ると、離陸時に子どもが笑うくらい声を出します。そして、背もたれに両手でしがみつきます。そういう時は嘘でも「大丈夫だよ」と言って欲しい。
  10.  
  11. 基本自信なんてないのだが、たまに自信満々になる時がある。それも体の根っこから来る、この感じ。無双の予感。牡羊座だから、そういう時にこそ後ろを振り返るようにしなくちゃならない。牡羊座の逸話が好き。兄と妹を乗せて走る羊が一生懸命すぎて、結果、妹だけ落としてしまうというやつ。気をつけている。
  12.  
  13. 人間なんて、たったの一言で平気で立ち直れないくらい傷ついてしまう生き物なんだ。
  14.  
  15. 今日買った服を試着室からそのまま着て行くというスタイルが好きです。その前に着ていた服は捨てるってのが理想です。靴も同様。
  16.  
  17. ランドセルを背負って一生懸命走っている男の子を見るだけで涙が出てくる。というか、小さい子が自分の体より大きいランドセルを背負ってるの見るだけで余裕で泣ける。でも、それでご飯は食えない。
  18.  
  19. 音読とは言葉に声を奪われること?
  20.  
  21. いじめるくらいなら、いじめられた方がいいと思っているけど、当時、その名前だけが理由でいじめられた時には、そりゃ相当辛かったよ。それでも自分が悪いんだと思っていた。ただただ耐えるだけ。その時に誰かに助けて欲しいとも思わなかった。「これは俺の闘いなんだ。邪魔するな」と思っていた。
  22.  
  23. 今日は洋服を見に行ったが、買わないで帰ろうとすると、馴染みの店員さんが「すみませんね、いいものをおすすめできなくて」と言った。言わなかったけど、私ね、洋服って一目惚れじゃないと買わないの。だからここの洋服は最高にカッコいいんだよ。この私が何点も買っているんだから。自信を持って。それに毎度毎度あなたの接客がいいから、こうして何度も通っているのよ。わかるかしら? あなたは最高なのよ。わしゃ、ツンデレか。しかし、もう一歩というところで買わなかったのは、やはり私にとって洋服は冬物なんだよな。春・夏・秋の初めまではジャージでいい。いや、春も夏も秋もオシャレする。
  24.  
  25. STEINS;GATE』。鈴羽の父がダルだとまゆりが言ったところで大泣き。あとあと考えると、あの怪しい外人の露天商にバッジを作ってくれと頼んだ犯人が鈴羽の父だと踏んでいたわけだから、それが鈴羽を喜ばせようとしたダルだったわけで、余計に泣ける。
  26.  
  27. 「これがシュタインズ・ゲートの選択なら、無理しても無理しなくても会える。それが宿命でなく、運命だから。運命は初めから決まり切ったものでない、互いがそれを望むから起こるものだ。」

 

私の叫び 85

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  1. 学校では教わって来なかったかもしれないけれど、たとえそれがどんなに拙くとも、私たちは「自分がどうしたいのか」を目の前の相手に伝えなくてはならない。それは仕事に限らず、この世界で生きる上でとっても大事なことだ。既に価値をつけられたものにすがりついて、それを盾に進むのではなく、「自分にとって価値のあること」「自分のやりたいこと」を伝えなきゃならない。私たちの多くは「自分がどうしたいか」を考えたり伝えたりしないで生きてきた。どんなに一般的にバカみたいなことだとしても、自分が真剣に考えたり取り組んだりしていることは、十分に価値のあることなんだ。そういうものにもっと真剣に取り組めばいい。真剣たれ。
  2.  
  3. 自分の最高速度を知ることだよ。そうしたら、もっと速くなれる。
  4.  
  5. ここ一年ずっと意識していることは、「この場で一番の弱者は誰か」と「自らの加害者性に気づく」です。
  6.  
  7. みんなそこそこ気をつけていたとはいえ、今まで出ている本の中には、セクハラやパワハラまがいの記述が多い。今では、完全にアウトなものもある。もちろん、一番は書き手の責任ということになるのだが、編集や校正も間に入っているのだから、みんなの責任だ。誰かをいたずらに傷つけることがないように本を作りたい。
  8.  
  9. そもそも書くことや話すことが、誰かや何かを「殺す」行為であることは肝に銘じなくてはならない。それでも伝えたいことがあるか。それを超えてくるものを見つけなくてはならない。
  10.  
  11. 手を広げれば、横に道があることに気づく。
  12.  
  13. 多くは自分の人生の主人公であることにかこつけて、他人の物語でも主人公ヅラをしている。私はそれが我慢ならない。当たり前のことかもしれないが、一歩外に出たら、いろんな人の物語が織り成す社会があるのだから、自分だけの世界じゃない。それなのに、多くはまるですべての物語で自分が主人公のような振る舞いをする。
  14.  
  15. 「あなたは施しをする場合、右の手のしていることを左の手に知らせるな。」(マタイ6:1-4 3)
  16.  
  17. 私はね、それが動物的には誤った反応だとしても死ぬ直前まで判断したくない、死ぬまで考え尽くしたいんだよ。究極、答えなんて全然出なくてもいいの。ただ諦めない、その根性だけは認められたい。地獄行きの門の前で閻魔様に「お前は他と違って死ぬ本当の直前まで考え尽くしたな」って言われたい。
  18.  
  19. 17-18チャンピオンズリーグ決勝で一番驚いたのは、ラモス? の逆サイドへのパスを、このままでは取られると察して、中央でカットして自分のものにしたモドリッチのプレー。
  20.  
  21. サッカーにおいて相手を思いきり倒せるのは、審判が見ているから。要はルールがあるからだ。そこに仁義なんかなくていい。ただ線だけ引いてくれれば、どんな激しいのも悪質で相手を壊すようなタックルもできる。だから例えば、そういうことをやられたとしても屁でもないわけだ。全ては、そこにルールがあるから。
  22.  
  23. 「あらゆる問題が脊髄反射で解ければ、人間に脳がある必要はない」のか。
  24.  
  25. 人と人が会うってかなり奇跡的なことなんだな、と思う。
  26.  
  27. 「平和的関係、それは互いを正面から見つめ合い人間の顔を見出し合う人々、すなわちあいまいな衝動に身をゆだねる代わりに律法を承認する人々の間に成立する。」
  28.  
  29. 人に何かを教える時。自分ができることを棚に上げてはならない。やっぱり、その人にはその人なりの方法があるはずだからだ。それは自分のとは全く違うものかもしれない。一番大事なことは、その人が本当にそれをやりたいかどうか。もし自分と同じ方向を向いていると思えたなら、自分の経験からアドバイスをする。しかし、その助言はあくまで選択肢を提示するだけ。結局、選んでやるのは自分だから。あとは褒めてあげること。とにかく、褒めてあげること。どんな些細なことも褒める。無理はしない方がいい。でも、続けられるならやった方がいい。まずは好き勝手やらせる。ルールを破ったとしても、自由にやらせる。それがやりたいことなら、いいじゃないか。変なモラルや規則に縛られるべきじゃない。十分にやらせても、まだやりたいことがあるのなら、そこでやっと指導者が登場する。「君は何がしたいか」「それなら、こうしたらどうか」大人になって、私が凄いなぁ、いいなぁと思う人は、大体が「君は、どうしたいの?」と聞いてくれる。なんだか、それは魔法の言葉みたいで、軽く「自己責任論」っぽいんだけど、でもちょっと違くて、確かにそれはとても厳しいんだけど、相手の自由を重んじているんだ。さぁ、君は、どうしたい?(中学生にサッカーを教えた時に考えたこと)
  30.  
  31. 私が初めて死者と会ったのは、小学校6年生の時だった。父方の祖父が死んだのだ。私にとって、その後に会う死者は、そのまんま二の次だった。祖父は、ベッドで寝ていた。私はなぜか反射的におでこに手をあてた。衝撃だった。スーパーのマグロのように冷たかったからだ。明らかに死んでいることがわかった。私は階段を降り、一人で泣いた。そこに母が駆けつけ、「おじいちゃんはね、頑張ったんだよ」と言った。私は何も言わなかったが、心の中では〈その答えは、いま私が欲しているものではない。一人にしてほしい〉と思った。私からすると、それ以降の死者や死は、死者や死ではなくなった。

 

私の叫び 84

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  1. 何を言っているのかサッパリわからないような本を読んでください。本の内容なんてわからなくていいんです。その時に考えたことや、感じたことがその本の内容なんです。
  2.  
  3. 恋人やパートナーは理想の相手なんかでなくていい、自分にとって「本物」であるということが最も大切である。
  4.  
  5. 価値観がまったく違えども、互いが少なくとも「わかり合える」関係でないと、仮にその相手が死んだ場合に、誤解したまま離れることになるから、嫌なんだと思う。
  6.  
  7. 感情論を一切抜きにして、立場的な弱者を守ること。頑張っている、動いている、その弱者を切り捨てることのないように。
  8.  
  9. 一緒にいて疲れない人とか無害な人って、その人にとってそうなだけで、また別の人からしたら、クソ疲れる人、めちゃくちゃ害のある人になるわけじゃん。
  10.  
  11. デンベレとマッチアップして勝てる気がまったくしない。
  12.  
  13. サッカーも同じだけど、みんな目の前の相手を「殺し」ながら進んでいるんだ。
  14.  
  15. 私の身に起こることは、基本的にはすべて私が引き起こしていると考えている。それが自立しているってことじゃないのか。
  16.  
  17. 自分が嫌だと思うことを相手が勝手にやめてくれることなんてなかった。その時点で、相手は私のことを知ろうとしていないどころか、見ていないとわかる。これに気づいた時、恐怖だったのは、私も同様に相手が嫌がるようなことを気づかずにおかしているのではないかということ。
  18.  
  19. すごく難しいのだけど、たとえば何代か前からの伝統を受け継ぐとしたら、その本質だけを捉えればいいわけではない。その時代と今の時代とのギャップも考えて、少し引っ張ったり押したりしなくてはならないんだ。伝統を守ろうとすることにこだわるあまり、ここがスッポリ抜けてしまっている思想が多い。
  20.  
  21. ただセクハラをしないと誓うのではなく、目の前の相手が何に悲しみ怒るのかを毎秒考え続けることが大事なんだ。
  22.  
  23. 「いい日本人も悪い日本人もいる。いい外国人も悪い外国人もいる」じゃ物足りない。「いい日本人の中にはいい日本人と悪い日本人がいる。悪い日本人の中にはいい日本人と悪い日本人がいる」くらいまでは外でも考えたいね。
  24.  
  25. 考え続けろ。疑い続けろ。そして、信じ続けろ。
  26.  
  27. すべては一方によって作られるのではなく、両方により作られる。いずれにせよ、なんだかの形でどちらか(あるいは両方)が引っ張られてしまうのは避けられないのだが、それがどちらかにのみ引っ張られてしまうのは「正しく」ない。「よく」ない。理想は、一方は一方で独立・自立している状態である。
  28.  
  29. すべては共犯関係にある。よって、引き起こされた現実の事象というものは、なんだかの(一方が作った)きっかけであるにしても、両方の「責任」になる。悪いことが行われているとしたら、そこで黙っている方もまた共犯者なのである。私の正義感からいくと、むしろ黙る方にこそ「責任」があると考える。
  30.  
  31. これは、すべての人間関係にも当てはまるだろうし、権力と非権力、政治と国民、送り手と受け手の関係にも該当する。テレビを見て情報を鵜呑みにするとしたら、それは私たち視聴者がそれを担保し、また作り上げてしまっているんだ。送り手に一切の責任がないとは思わないが、やはり受け手にも責任がある。
  32.  
  33. 「○○のなにが可愛いのかわからない」と言う時、必ず「○○を可愛いと思っているみんなとは違う」という「上から目線」があるように思う。それはなんのための発言なのか。マウンティングのためだろう。それでみんなが幸せになるか。余計なことは言わないほうがいい。そんなのは自分の中で殺せよ。
  34.  
  35. パワハラやセクハラに対して厳しい世の中になり、なかなか色んなことを発言しにくくなったと言う人がいるが、だとしたらまったく会話ってものをやってこなかったと自白しているようなものなんですよ。相手が嫌だと思うようなことを平気でやってきたということです。でも、そんな意図はないとか言いますよね? 「ごめん」で済んだら、警察はいらないのか。
  36.  
  37. もちろん仕事において、上司や責任者が部下や後輩を指導する場合には、嫌なことを言うべき時もあると思います。まぁ結局、個人個人のレベルというか、思いやりの問題でもあるのかな。でも、殴らなくても大声を張り上げなくても、いくらでも指導はできますよ。何を目的としていますか? ストレス発散?
  38.  
  39. 社会問題に関心のない人がいる。本当のことを言えば、私もわりに関心がないほうだ。ただ仕事柄、そういうのでマウンティングしてくる輩が多いから常に情報を仕入れているだけである。どんな社会問題も結局、構造は単純で、日常的な問題についてちゃんと考えることができれば、自分の意見で斬れるものばかり。
  40.  
  41. 日常的に起こる問題や、友人や知り合いの喧嘩の解決方法を考えることができれば、ある程度、どんな大きな問題にも対応できると思う。社会問題ばかり熱く語る輩のなかには、それ自体が目的になっている人がいる。そういう人は、時事に関心のない人を馬鹿にするが、日常的な問題についてはそこまで考えていないことがある。
  42.  
  43. ファッション好きな人って、見ただけでわかるじゃん。本当にファッションが好きなんだろうなって思う。その人は、なぜ人間が洋服を着ているのかまで考えているのかな。
  44.  
  45. 「右翼」になるには一瞬だが、「左翼」になるには、不断の努力が必要と思われる。
  46.  
  47. 私はおそらく自分の悲しみや痛みに対して鈍感なんだと思う。これでもあんまり感じていない方なんだ。どこかがバカになってしまっているのか、または幼い頃の経験からリミッターが用意されてしまっているのか。だから他人から言われて、はじめて客観的には辛いことだったんだってわかることがある。あんまり自分では辛いとは思っていない。だって、自分で決めた人生だし、起こることがどんなに理不尽なことだとしても、それを覆せないのは自分の力不足だと思うから。だから、そこで自分が可哀想と思うのは、私からしたら卑怯なんだ。自分ではそんなナメた判定はしない。だから本当に辛い時、そんな時があるのかさえわからないけど、意外と何にも表現しないんだろう。
  48.  
  49. 3度目の『500日のサマー』、私があの映画に神様として出たとしたら、488日目にトムにこう言う。「トム、なんでそんなに悲しそうな顔をしているんだい? 君の愛が伝わったんだよ。全然落ち込むことじゃない。君は、愛なんて信じない人に運命を教えてあげられたんだ」
  50.  
  51. 小学生からヘイトスピーチをカラダ中で浴びている私だから、そういうものには免疫がある。それは的外れなこともあるとわかっているからほとんど痛くもかゆくもない。まぁ最悪、ムカつけば倒しに行けばいい。でも、そんなものより普通に親とか恋人とか友人から浴びせられる、人を人とも思わないような、鬼のような言葉のほうがずっとクるよね。
  52.  
  53. いつだって自分が相手に嫌なことをしてしまっているのではないか、極端に言えば、自分が生きているだけで迷惑をかけている、自分が生きているのが憎くて仕方がない人がいると思えなきゃならないと思う。急に被害者ヅラする人もいるけど、もっともっといろんな弱者がいることに気づかなきゃ。
  54.  
  55. 確かに、嫌なことをされて訴えるのは大事だと思う。世の中ってそういうもんよね、と流しちゃダメ。私は闘う。でも、常に自分に縛りや、監視を用意する。そうでなゃ、「多様性を認める」なんて達成できない。結局どこに行ったって、私と違う感覚の人しかいないんだから。それは、ある意味では希望だ。
  56.  
  57. 私が愛してるのは、お互いが全く違うものだったとしても、わかりあえると信じてるから。
  58.  
  59. 編集者は、たとえ文才がなくとも、その文章が拙くとも、最低限、著者の心に触れるようなラブレターが書けなくてはならない。
  60.  
  61. 日本について。問題は自信がないこと。なぜ、ないのか。自立していないから。自分の価値観を持っていないから。自分の足で立つには、全て自分でやらなくてはならない。自らの言動に責任を持つこと。一生懸命に生きること。その代わり、自由だ。自立するというのは自由であるということだ。
  62.  
  63. みんなね、正解が出したいのではなくて、正解を出しておけば誰にも文句を言われなくても済むからそうしているだけなんだ。自分や誰かのために、この場面に一番合った正解を出したいとは思っていない。だから、一般的に正解といわれるものを出す。それで迷惑した人が文句を言うと、「逆ギレ」することさえ、許されると思っている。
  64.  
  65. 正解なんてないからこそ、その正解を考えることが大事なのに、多くはそれを放棄している。当たり障りのない答えを出しておけば、誰にも怒られずに済むから。でも、それは考えていないということだ。結局、海老で鯛を釣ろうとしていて、問題集の後ろの解答ページだけを見て、正解を書けば満足なんだ。
  66.  
  67. 「他人から肯定されるために“して見せる”自己否定」、それを私は自虐風自慢(マウンティング)と呼んでいる。
  68.  
  69. たとえば洗濯物を干したまま家を出たとする。雨が降ってきて濡れてしまう前に誰かが取り入れる。私からすると、その時に取り入れた人はお礼を求めてはダメなんだ。それは、相手のためにやったなんてことにはならない(一般的にはなるのだろう)。その人が自分の「利益」のために、またはやりたくて好きでやったんだ。(この考え方はキツいのかな。)自分が洗濯物を取り入れたとする。その時に、「なんで勝手に入れたんだ!」と言われたら、謝る他ない。もしかしたら、(そんなことはないだろうが)濡らす必要があったのかもしれない。「濡れそうだから入れてやったのに、お礼の一つもないのか!」。これだけは言ってはならない。勝手を踏んだのは、自分なんだ。もちろん、ここで単純に「取り入れてくれてありがとう。助かったよ」と言うことがベターだ。相手も「どういたしまして」と返す。ただこの時、〈もしかしたら取り入れてほしくなかったかも〉という考えが脳裏によぎらなくてはならないと私は思う。その考えがあれば、仮にキレられても、謝ることができる。先に動いた方が責任を負うんだ。
  70.  
  71. そうか、身体的に経験しているものは絶対の自信を持てるんだ。やっぱり身体性が大事だ。そこは揺らがない。負ける気がしないのは、そういうことか。思想はまだまだユルい。いくらでも変更可能だし、議論したとしても、まっとうな勝負ではないから、未知数。体がぶつかるサッカーの経験は絶対だ。
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  73. 10年ぶりに会った高校サッカー部の友人が第三者に「この人は日本人よりも日本人で、日本人より日本の文化についてよく知り、実践もしている」「この人は筋を通す。曲がったことは絶対に許さない。だからって愛がないわけじゃない」と私の紹介をしてくれたが、高校時代にそんな話をしたことはなかった。ふと気になり、「なんで私のことそんなにわかるの?」と聞くと、高校時代にパスを出し合ったから、と言われた。なんとロマンチックな。実は、サッカーのパスには「メッセージ」が含まれていて、私もまだ高校時代には覚醒していなかったのだけど、彼はそれをちゃんと感じ取ってくれていたのだろう。私が一番変わった大学時代には会うこともなかったのに、こうも私のことがわかるというのは不思議だ。しかし、そう考えると、私は高校時代から何にも変わっていない。そして、彼も私と全く同じような正義感や公平性を持っていることがわかる。できることなら、高校時代にこの話をしてみたかった。私たちはレギュラーではあったが、技術的に高い方ではなかった。割に気合い頼みというか、状況を俯瞰で見、周りを使ってサッカーをするタイプだった。ただ、私たちにはとにかく体力があった、持久走は他のメンバーに負けなかった。そのような劣勢の立場にいたからこそ、こういう考えに至ったのかもしれない。いつだって能力が劣る=負けとは思わなかった。そんなものは最初からどうでもいいものだった。客観性、論理性、状況把握能力、あとは両足でのサイドキックとインステップキックの正確性、対人で負けないこと、それらがあれは、どんな強豪校とやってもマッチアップする相手に負ける気はしなかった。彼(左サイドバック)曰く、私(トップ下)のパスにはビジョンがあり、やりたいことが見えたらしい。全然見えないであろう、逆サイドで走っているフォワードに出したいがために、彼に左足・ダイレクトでしか間に合わないような弱めのパスを出したことがあり、明らかにそこには意図があったと言われた。サッカーってのは会話なんだな。
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  75. たとえば、本当に復讐したいのなら、感情をグッと押し殺して、その場は逃げ、次のチャンスをうかがう。これが目的達成のために取るべき選択だろう。なのに、なぜ感情ばかりが優先し、明らかに劣勢にもかかわらず、この場で相手を倒そうとするのか。私にはわからない。絶対に負けたくないじゃないか。